前川國男建築の世田谷区庁舎は・・・
昨日は、地方分権・庁舎問題等特別委員会に出席しました。
世田谷区の庁舎問題は建物の老朽化が進むにつれて、
議会でも長らく議論されてきましたが、
区長は区の執行部は改修ではなく改築(建替え)の方向を打ち出していました。
しかし、この財政難からこの時代に新たな区庁舎を建てると言う事は難しく、
区民から理解を得られるわけもないと思っていました。
ということもあり、この委員会では再度幅広く検討していく必要があるということで
通常の委員会での議事に加え、視察や専門家からの意見聴取を実施しています。
昨日は世田谷区議会では大変珍しいケースですが、委員会での
参考人招致で専門家のご意見を伺いました。
世田谷区役所庁舎を設計した故前川國男氏の事務所である
前川建築設計事務所の橋本所長に50分ほどお話を伺い、
その後1時間ほど質疑応答がなされました。
前川建築がどのような位置づけにあるのか?
世田谷区役所が建築物としてどのような価値があるのか?
これまでの老朽化した前川建築がどのようになっているのか?
など、詳しくお話を伺うことができました。
風間は以前も委員会で提言しましたが、
文部科学省の建物のように一部残す形はできないものか?と考えていました。
現在では、リノベーションという形で様々な保存手法があり、
世田谷区役所庁舎もその可能性があることもわかりました。
これまでのように、スクラップ&ビルドで大型建造物を次々を建てていく時代ではなく
古き良き物は大事に使って遺していく時代だとも考えます。
今回の意見聴取をきっかけに、
議会も役所内でも世田谷区庁舎に関して
リノベーションを検討していくような流れができるのでは?と感じました。
皆さんはどう考えますか?
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コメント (2)
コメントありがとうございます!
前川建築が各地でどのように保存されようとしているのか?
また、すでに取り壊されてしまった事例など、橋本所長から詳しく伺うことができ、
より多くの区民を交えた再検討が必要と考えるようになりました。
まずは前川建築の価値について、区民の皆様にお伝えすることから
はじめていきたいと思います。
















近代を代表する建築家・前川國男の作品が、消滅の危機にあるとの「日記」拝見し、どうにか「動態保存」ができないものかと意見させていただきました。
日本人の建築文化への理解の乏しさについて、ヨーロッパに渡った日本の芸術家たちは、あのF.Lライトの旧帝国ホテルを経済的理由で建替えたことを例に、非文化的な国の出身者が芸術を目指すのですか?とからかわれたという逸話はよく引用されます。私は、この文中の「建築文化」とは、単なる教養を意味するのではなくて、人間の生活に必須のものという意味で捉えています。
しかし、最近の日本では、例えば、弘前市内に、市庁舎(58年竣工)・博物館(76年竣工)・市民会館(64年竣工)などの前川國男作品が集積していることもあって、弘前観光の代表的なルートとしてまちおこしの材料とされていますし、東京都は、東京文化会館(61年竣工)や改修中の都美術館(75年竣工)などの保存のための努力をしています。地域を特徴付けるような建築作品を、民間ならいざ知らず、まちづくりをおこなうべき行政の立場で無くしていくことは、相当の理由が無いと説明がつかないと思います。
というのも、いつでもそこにある建築物の存在は、まちを自分たちの街であることを意識するための大きなファクターであるとも思います。
世田谷区庁舎は、ピロティーやホールなど外観だけではなく、内部保存がなされないと、その価値を維持しにくいものともいえ、ぜひ、動態保存への道を探ってほしいと願います。